新品の時が完成ではありません。ウール製品には、そんな魅力があります。着ることで少しずつ身体になじみ、表情が変わり、使う人それぞれの時間が刻まれていきます。もちろん、ウールは何もしなくても長持ちする素材ではありません。洗い方や乾かし方、保管方法には少し注意が必要です。しかし、適切に手入れをしながら使えば、長い時間をともに過ごすことができます。
ヴィンテージのサイクルジャージには、何十年も前に作られたものが今なお残っています。それは単に「古い服」というだけではありません。当時の素材や縫製、デザイン、そして誰かがそれを大切に使ってきた時間まで、一着の中に残されています。ツイードやニット、帽子にも同じことが言えます。着るたびに少しずつ柔らかくなり、使う人になじんでいく。小さな傷や毛羽立ちさえ、ときにはその人の持ち物らしい表情になっていきます。
新品を次々と消費する楽しさとは、少し違います。一つのものと長く付き合い、その変化を楽しむ。時間が経つことで価値が失われるのではなく、むしろ少しずつ増えていく。そんな関係を作ることができるのも、ウール製品の魅力だと思います。
ウールの魅力は、まだまだ一つではありません。
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